スマートフォンひとつで誰とでもつながれる時代。
便利な反面、SNSでは「誹謗中傷」「なりすまし」「個人情報の拡散」など、思わぬトラブルに巻き込まれるリスクも増えています。
「何をすればいいのかわからない」「誰に相談すればいいの？」と戸惑っている方へ。
この記事では、SNSで起こりやすい代表的なトラブルと、その具体的な対処法を専門家の視点でわかりやすく解説します。
あなたや大切な人を守るためにも、正しい知識と冷静な対応を身につけましょう。
SNSトラブルはなぜ起きるのか？
SNSの登場により、知りたい情報をすぐに手に入れたり、自分の考えや出来事を手軽に発信したりできるようになりました。
とても便利な反面、誤解やプライバシーの侵害、デジタルリテラシーの不足、誹謗中傷、いじめ、炎上、そして個人情報の流出など、さまざまな問題が起こりやすいという一面もあります。
これらのトラブルの背景には、SNS特有の「匿名で使えること」「情報が一気に広がる性質」「感情やニュアンスが伝わりにくいコミュニケーションの仕方」などが関係していると考えられています。
SNSでは主に文字によるやりとりが中心のため、気持ちの微妙な違いやニュアンスがうまく伝わらず、誤解が生まれやすくなります。
また、自分の個人情報をうっかり公開してしまうことで、なりすましや悪用、さらには犯罪に巻き込まれるリスクもあります。
さらに、SNSを使う上でのマナーやルール、安全のための知識が不足していると、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。
このほかにも、
- 匿名で使えることから、対面では言わないような暴言やいじめが発生しやすい
- 誤った情報や不適切な内容が広まって、多くの人から批判を受ける「炎上」につながる
- セキュリティの甘さなどが原因で、個人情報が流出し悪用される
といったさまざまな理由で、SNSトラブルが起きやすくなっています。
よくあるSNSトラブルの種類と事例
ここでは、よくあるSNSでのトラブルについてご紹介していきたいと思います。
誹謗中傷・炎上
- 例：X（旧Twitter）で個人情報を晒された
- 例：インスタグラムに顔写真を投稿したところ、「ブス」「気持ち悪い」などのコメントが多数寄せられた
SNS上で最も多いとされるトラブルのひとつが、誹謗中傷や炎上です。多様な価値観を持った人々が集まるSNSでは、意見の対立やすれ違いが起こるのはよくあることです。
しかし、正義感が過剰になったり、一方的な主張が強くなったりすると、相手を深く傷つけるような言葉が飛び交ったり、思わぬ炎上に発展するケースが後を絶ちません。
なりすましアカウントの作成
- 例：自分の名前や写真を使った偽アカウントが作られ、不適切な投稿をされたことで信用を失った
このような被害の背景には、アカウントや端末のセキュリティが不十分であることが関係しています。
気づかないうちにアカウントが乗っ取られたり、偽のアカウントを使って自分になりすまされたりすると、本人の知らないところで不適切な内容が発信され、フォロワーからの信頼を失ってしまうおそれがあります。
被害を防ぐためにも、普段からしっかりとセキュリティ対策を講じておくことが大切です。
個人情報の拡散・漏洩
- 例：SNSの投稿から住所や勤務先を特定され、嫌がらせを受けた
- 例：無関係な事件に関与したと誤って拡散され、学校や職場に苦情が殺到した
こうしたケースでは、本人だけでなく、家族や友人など周囲の人々にまで悪影響が及ぶことがあります。
また、自分で公開したつもりはなくても、投稿の中に含まれる情報から個人を特定されてしまうこともあります。
SNSを利用する際には、「この情報は誰が見ても大丈夫か？」と一度立ち止まって考える意識が重要です。
リベンジポルノや無断写真投稿
- 例：元交際相手に送った写真を、別れた後にSNS上で公開された
- 例：友人との写真を勝手に投稿され、「この人浮気してる」などの嘘を添えられた
- 例：酔って寝ている姿を撮られて無断で投稿され、炎上した
本人の許可なく、画像や個人情報を勝手に公開されるケースも少なくありません。
悪意を持って投稿された内容は、いわゆる「デジタルタトゥー」となって半永久的にネット上に残る可能性があります。
元の投稿が削除されても、他の人がスクリーンショットを撮って拡散してしまうことがあるため、後々まで深刻な影響を及ぼす恐れがあります。
DMやコメントでの執拗な嫌がらせ
- 例：断っても何度もメッセージを送ってくる、ストーカーのような行為
- 例：LINEグループ内で特定の人を無視したり、悪口のスタンプを送るなどの嫌がらせがエスカレート
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ほかにも、SNS上で「副業で月収100万円！」などと誘いを受け、詐欺被害に遭ったという事例もあります。
SNSトラブルは、こうした嫌がらせや詐欺など、さまざまなかたちで発生しており、年齢や性別を問わず誰にでも起こりうる問題です。
トラブル発生時の正しい対処法
SNSでトラブルに巻き込まれてしまった場合、慌てず冷静に対応することが大切です。
ここでは、トラブル時にとるべき対処法を紹介します。
証拠の保存（スクショ・URLの控え）
- スクリーンショットで投稿内容ややりとりを保存する
- 画像や投稿文、日時、アカウントIDなどを記録する
- 投稿のURLも控えておく
たとえば、誹謗中傷の内容や、なりすましの証拠となる投稿、メッセージのやりとりなどを残しておくと、後で証拠として利用できる可能性があります。
また、相手のアカウントIDや投稿日時を記録しておくと、弁護士による発信者情報開示請求の際にも役立ちます。
なるべく詳細に、客観的に証拠を残しておくようにしましょう。
プラットフォームへの通報・ブロック
- SNSの通報機能を使って違反行為を報告する
- 本人確認書類を提出して投稿の削除を依頼する
- アカウントのログイン履歴を確認し、パスワードを変更する
- 利用端末やアプリのセキュリティ設定を見直す
- ブロック・ミュート機能を活用し、必要以上に関わらないようにする
トラブルが発生した場合は、SNSの運営会社に通報したり、該当する投稿の削除を依頼したりすることが重要です。
また、自分のアカウントや端末のセキュリティ状態もチェックし、必要に応じて対策を強化しましょう。
特に、乗っ取りやなりすましの被害は、セキュリティの甘さが原因であるケースが多く見られます。
弁護士・探偵・警察への相談
- 発信者情報開示請求など、法的対応を検討する
- 保護者や学校、職場と連携し、状況を共有する
深刻なトラブルに発展している場合には、法律の専門家や探偵、警察など、専門機関への相談を検討しましょう。
知人や身近な人とのトラブルだと「大ごとにしたくない」と思ってしまいがちですが、そのまま放置していると、いじめや精神的被害に発展するリスクがあります。
弁護士や警察に相談することに抵抗がある場合は、まずは探偵に相談するという方法もあります。
状況を客観的に調べてもらうことで、今後の対応を冷静に判断しやすくなります。
探偵に相談を検討している方はこちらの記事を参考にしてみてください。
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相手との直接的なやりとりは避ける
・相手に直接反応しない
・直接やりとりすることで事態が悪化する可能性も
SNSで自分に関することを否定されたり、大切な方との関係を強く否定されるようなことがあると怒りがこみあげてくるかもしれません。
しかし、感情的に直接相手とやりとりしてしまうと、事態が深刻化するだけでなく、自分の状況を悪化させてしまうこともあります。
SNSでトラブルに遭った場合は、必要以上にやりとりせず、専門機関に相談して指示を仰ぐようにしましょう。
やってはいけないNG対応
SNSでトラブルに遭ったとき、焦って間違った対応をしてしまうと、かえって状況を悪化させることがあります。
ここでは、避けるべきNG行動について紹介します。
- 感情的に反論したり、批判的な投稿をする
- デマを拡散したり、報復的な内容を投稿する
- トラブルが起きたSNSアカウントをすぐに削除してしまう
とくに注意したいのが、アカウントの削除です。
加害者や問題の投稿があったSNSアカウントを削除してしまうと、後から被害の状況を証明できなくなってしまう可能性があります。
「もう見たくない」「怖いから消したい」という気持ちは自然ですが、投稿の記録ややり取りが証拠として役立つ場合があるため、できるだけアカウントは残しておくことをおすすめします。
証拠を保存し、冷静に対応していきましょう。
トラブルを未然に防ぐSNSの使い方
SNSを安心・安全に利用するためには、あらかじめリスクを知り、防ぐための対策を講じておくことが大切です。
- プライバシー設定を見直す
- 個人情報の投稿は最小限にとどめる
- フォロワーの内容を定期的に見直し、不審なアカウントはブロックする
- 子どもや高齢者には、わかりやすくリテラシー教育を行う
とくに、デジタルリテラシーに不慣れな子どもや高齢者世代には、SNSの危険性や使い方を丁寧に説明することが必要です。
利用ルールを決めたり、セキュリティ設定を事前に行ったりすることで、トラブルを防ぎやすくなります。
「自分ではうまく説明できない…」という場合は、信頼できるウェブサイトや資料を一緒に見ながら学ぶのも良い方法です。
SNSトラブルには冷静な対処を｜お困りの方はカモシカ探偵社までご相談ください
SNSでのトラブルは、誰にでも起こる可能性があります。
一人で悩みを抱え続けると、心身に大きな負担がかかり、状況が悪化してしまうこともあります。
しかし、適切な対処法を知っていれば、被害を最小限に抑えることもできます。
困ったときは一人で抱え込まず、早めに専門家に相談することが大切です。
カモシカ探偵社では、SNSにまつわるトラブルの相談にも対応しています。お気軽にご相談ください。
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