「運命の出会いだと思ったのに…」そんな甘い言葉の裏に潜むのがロマンス詐欺です。
優しくて魅力的な相手が、実はあなたの心とお金を狙う詐欺師かもしれません。
本記事では、ロマンス詐欺の手口や見抜くためのポイント、だまされないための対策をわかりやすく解説します。
大切なお金と心を守るために、ぜひ最後までご覧ください！
はじめに
ロマンス詐欺とは、相手の恋愛感情を逆手に取り、金銭をだまし取る詐欺の一つです。
近年、SNSやマッチングアプリの普及により、被害件数・被害額ともに増加傾向にあります。
その背景には、コロナ禍でオンライン恋愛が普及したことや、さまざまなニーズに合わせたマッチングアプリが広がったことが挙げられます。
オンライン恋愛やマッチングアプリは、お見合いのように直接対面する恋愛に比べて、気軽に異性とメッセージのやり取りができるだけでなく、会う前に相手の人柄を見極められるメリットがあります。
一方で、メッセージだけで相手の人物像をイメージしなければならないため、直接会うまでは表面的な部分しか分かりません。
そのため、対面前にメッセージのやり取りだけで信頼してしまい、その間に金銭を要求をされ、結果として渡してしまうケースが増えています。
特に、インターネットに不慣れな40代〜50代の男女が狙われやすい傾向があります。
詳しくはこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ロマンス詐欺の手口と特徴
ロマンス詐欺の流れ
ロマンス詐欺の主な流れは以下のとおりです。
【ロマンス詐欺の一般的な流れ】
①SNSやマッチングアプリでやり取りを始める
②外部ツールで連絡したいと持ちかける
③甘い言葉で巧みに急接近する
④理由をつけてお金を要求する/投資話を持ちかける
⑤何かと理由をつけてお金を返さない
⑥突然、連絡が取れなくなる
特に最近では、「2人の将来のために投資しよう」「絶対に儲かる」などと誘い、専用アプリに誘導して投資資金を指定口座へ振り込ませるケースが7割を占めています。
専用アプリ上では投資利益が表示され、一見すると得しているように見えます。
しかし、実際には詐欺師が裏で資金を操作しており、投資とは関係のない用途に使われていたというケースが後を絶ちません。
また、ロマンス詐欺では、最初は少額の金銭を要求し、次第に高額な投資を持ちかける手口が多く見られます。
「この程度ならいいか」と思って渡してしまうと、「もっと儲かる商品・ビジネスがある」と誘導され、より高額な金融商品を購入させられる可能性があります。
少額であっても金銭の要求された時点で、関係を断つようにしましょう。
ロマンス詐欺の主な手口
ロマンス詐欺の主な手口には、以下のような特徴があります。
【ロマンス詐欺の主な手口】
・「海外在住の成功者」のようなプロフィール
→海外勤務で帰国できないという理由を作り、直接会えない状況を演出する
・「軍人」「医師」「投資家」など肩書を名乗る
→社会的に信頼される職業を装い、信用を得やすくする
・突然のトラブル+金銭の要求
→「緊急事態」として判断力を鈍らせ、お金を要求する
・ビジネス話を持ち掛けて投資を勧める
→「確実に儲かる」と誘導し、投資させる
・テキスト中心のやり取りで、電話やビデオ通話を避ける
→声や顔が詐欺師と異なるため、バレるのを防ぐ
ロマンス詐欺では、恋愛感情や親近感を利用し、相手からお金の話を持ちかけられると信用してしまいがちです。
しかし、一度も会ったことのない相手からお金を要求された場合は、慎重に判断しましょう。
ここでは、実際にロマンス詐欺の被害にあった事例をご紹介していきます。
①被害者：40代女性 被害額：合計約500万円
英国在住の韓国人と称する男とSNSで知り合い、一度も会わないまま結婚を約束。「仕事で必要な金を立て替えてくれないか。立て替えないと契約違反で警察に捕まって刑務所に入ることになる」などとSNSを通して連絡。男を信じていた女性は、指定された口座に複数回振込入金してお金を騙し取られた。
②被害者：40代男性 被害額：合計約700万円
マカオ在住の30代独身を自称する女とオンラインで知り合う。「暗号資産の短期取引をしている」「暗号資産のことを伝えたのも私たちの仲が良くなるため」「日本に行くときはよろしくお願いします」「もっと早く富と自由を実現しますよ」などと言われ、信じてしまう。暗号資産を購入するとの名目で指定された口座に複数回振込入金してお金を騙し取られた。
③被害者：40代男性 被害額：合計約300万円
男性のSNSに友達申請された日本人女性とSNSで連絡を取り合っているうちにその者に対して恋愛感情を抱くようになっていたところ、その者から投資を勧められた。「2人で旅行に行きたい」「2人の将来のために投資でお金を貯めよう」「必ずもうかる」この話を信用した男性が女性に勧められるまま投資用の専用アプリをインストールし、女性が指定する口座に振り込みを行い、約300万円をだまし取られた。
④被害者：50代男性 被害額：合計約3300万円
マッチングアプリ上で知り合った女性とSNSで連絡を取り合っているうちにその者に対して恋愛感情を抱くようになっていたところ、その者からインターネットショップの運営を勧められた。「費用はかからずに儲けられる」この話を信用した男性は販売商品の仕入れや販売利益の出金時に必要となる保証金として合計約3300万円をだまし取られた。
ロマンス詐欺の見分け方｜7つのチェックポイント
①プロフィールに違和感はないか？
ロマンス詐欺では、魅力的なプロフィールを作り、ターゲットに接近してきます。
一見すると、容姿端麗で才色兼備に見えるかもしれませんが、注意深く観察すると不自然な点があることが多いです。
例えば、以下のような特徴がある場合は注意しましょう。
・完璧すぎる外見や経歴
・写真が芸能人のように美しい
こうしたプロフィール画像は、生成AIを利用して作成された架空の人物や、他人の写真を無断使用している可能性があります。
また、SNSの投稿内容にも注意が必要です。
・高級車やホテルでくつろぐ写真ばかり(セレブを演出)
・日常の写真やプライベートな投稿がない
・一日に10枚以上投稿するなど、不自然なSNSの使い方
これらの特徴が見られるアカウントは、詐欺目的で作られた可能性があるため、十分に警戒しましょう。
②短期間で「運命の人」と言われていないか？
出会ってすぐに「愛してる」「結婚したい」と頻繁に連絡してくる場合は要注意です。
通常、真剣に出会いを求めている人は、相手をよく知った上で好意を伝えます。
しかし、やり取りを始めたばかりなのに「運命の人だ」「素敵だ」とテンプレートのようなメッセージを繰り返してくる場合は不自然だといえます。
これは、詐欺師が複数のターゲットに同じメッセージを送っている可能性があるためです。
好意を寄せることで相手を信用させ、その後、金銭を要求するのがロマンス詐欺の典型的な手口です。
短期間で強い好意を示してくる場合は、十分に注意しましょう。
③金銭要求がないか？
金銭の要求は、ロマンス詐欺の特徴的な手口です。
例えば、以下のような理由でお金を要求してくる場合は注意が必要です。
・「投資で得た利益を送金したいが、システムエラーで送金できない」
・「仕事でトラブルがあり、今すぐお金を立て替えないといけない」
・「家族が病気で、今すぐ医療費が必要」
真剣に出会いを求めている人であれば、お金の話を持ち出すことで相手からの信頼を失うリスクを理解しているはずです。
にもかかわらず、直接会ったこともない相手が金銭を要求してくる場合は、詐欺を疑いましょう。
また、最近では次のような手口も増えています。
・「あなたが特別だから」と言ってビジネスの話を持ちかける
・「２人の将来のために資産形成をしよう」
と投資へ誘導する直接的なお金の要求ではなく、投資やビジネスを口実に金銭を引き出すケースが増えているため注意が必要です。
さらに、振込以外にも以下のような手段で金銭をだまし取ろうとするケースもあります。
・プリペイドカードの購入を指示される
・クレジットカードの情報を聞き出そうとする
金銭に関する要求があった場合は、ロマンス詐欺を疑い、決して応じないようにしましょう。
④連絡手段に偏りがあるか？
マッチングアプリやSNSを利用している場合、ある程度やり取りを続けると、実際に会って話したいと思うのが自然です。
しかし、以下のような特徴がある場合は要注意です。
・LINEやDMのみで、メッセージのやり取りしかできない
・電話やビデオ通話を避ける
顔や声が詐欺師本人と異なるため、バレるのを防ぐ目的で電話やビデオ通話を避けるケースが多く見られます。
また、「今どんなふうに過ごしているか知りたい」と写真を要求しても何かと理由をつけて送ってこない場合も注意が必要です。
詐欺師は、自分の正体を隠すために写真や通話を避ける傾向があります。
こうした特徴が見られる場合は、慎重に対応しましょう。
⑤文章に違和感はないか？
やり取りの中で、以下のような不自然なメッセージが見られる場合は注意が必要です。
・こちらが送ったメッセージとは意図しない返答がくる
・テンプレートのような文章が続く
・翻訳機を使用したような不自然な日本語
ロマンス詐欺では、生成AIを使って大量のメッセージを送信したり、自動翻訳機能を利用して文章を作成することがあります。
特に国際ロマンス詐欺の場合、日本語に不慣れな外国人が翻訳機を使用していることが多く、次のような特徴が見られます。
・ぎこちない敬語や不自然な言い回しがある
・日本人が使わない表現が含まれる
メッセージに違和感がある場合は、詐欺の可能性を疑い、慎重に対応しましょう。
⑥個人情報を聞き出そうとしていないか？
メッセージのやり取りのなかで、次のような個人情報をしつこく聞き出してくる場合は注意が必要です。
・住所
・勤務先
・収入や預金額
詐欺師は、個人情報をもとにターゲットを値踏みし、どの程度金銭を引き出せるかを判断します。
また、個人情報を売買する目的で聞き出しているケースもあります。
さらに、詐欺師に個人情報を知られると、脅しの材料として利用される可能性があるため、むやみに教えないようにしましょう。
⑦詐欺報告がないか？
過去に何度か詐欺を行っている場合、名前や写真を検索すると情報が見つかることがあります。
・相手の名前や写真をインターネットで検索してみる
・同じ写真や名前が別のプロフィールで使われていないか確認する
もし、異なる情報がヒットした場合は、別人になりすましている可能性があります。
SNS上でも詐欺報告をしているアカウントを見つけることができるため、相手の素行を調べる際には検索してみるとよいでしょう。
ロマンス詐欺の対策方法
事前にできること
相手にお金を渡してしまう前に、まずは本当に信頼できる人物なのかを確認しましょう。
インターネットで簡単に素行調査を行うことも可能ですが、確実な情報が得られるとは限りません。
そのため、より詳細に調査をしたい場合は、探偵や興信所といった専門家に相談するのも有効な手段です。
探偵や興信所に素行調査を行う方法については、こちらの記事をご覧ください。
また、探偵や興信所に相談するべきか迷っている場合は、まずは家族や友人に相談してみるのもおすすめです。
自分一人で判断せず、第三者の意見を聞くことで、より冷静に状況を判断できるでしょう。
被害に遭ったときの対処方法
もし、ロマンス詐欺の被害に遭ってしまった場合は、次の対応を速やかに行いましょう。
・これ以上、お金を渡さない
・要求には応じない
・やり取りをすぐにやめる
また、これまでのメッセージや送金履歴は証拠として保存し、警察や消費者センターに相談しましょう。
相談窓口や警察への相談方法については、こちらの記事で解説しています。
予防策としてできること
マッチングアプリを利用する場合は、身分証明書の提出や身元確認が取れるアプリを選ぶことが重要です。
身元が保証されたアプリを利用すれば、ロマンス詐欺の被害を未然に防ぎ、安心してやり取りができます。
また、匿名性の高いSNSでの出会いは避けることも大切です。
安全に出会いを求めるなら、身元が確認できるマッチングアプリや婚活相談所、行政が開催する婚活イベントを活用しましょう。
「ロマンス詐欺かも？」と不安ならカモシカ探偵社にお任せください！
ロマンス詐欺を見分けるためには、次のポイントをチェックしましょう。
- プロフィールに違和感はないか？
- 短期間で「運命の人」と言われていないか？
- 金銭要求がないか？
- 連絡手段に偏りがあるか？
- 文章に違和感はないか？
- 個人情報を聞き出そうとしていないか？
- 詐欺報告がないか？
しかし、それでも相手がロマンス詐欺師かどうかを判断するのは難しいものです。
一人で悩まず、探偵や興信所といった専門家に相談することをおすすめします。
- 証拠を確実に掴みたい！
- 行動調査で情報を集めたい！
- 人物の身辺を調べたい！
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